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不動産投資と不動産管理に関する提言2013

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不動産投資と不動産管理に関する提言2013

Zen塾長
                   
 不動産投資を大きく分類すると①実物不動産②Jリート③海外リート④不動産ファンド⑤不動産債権の5分類となります。従来型不動産投資の①は調査分析検討項目として・収益の安定性・取得不動産の質・投資収益率などが優先順位としてあげられます。一方1990年代前半のバブル崩壊後、外資の参入により不動産金融商品として誕生し低金利が続く中2005年ペイオフ解禁によりその需要拡大が進む②~⑤までの小口証券化不動産投資の場合、運用会社の実績と能力をまず調査分析検討する必要があます。
 
 不動産取引に関しては米国流に基づき進めるのがよいでしょう。具体的には・レターオブインテント(買付証明書と売渡承諾書の書類交換)・双方の弁護士等による売買契約書のチェック・デューデリジェンス(物件調査)の流れで進め、問題がなければ決裁へ進み、物件に問題があればノーペナルティーで白紙解約するのがよろしいでしょう。宅建業法上の不動産重要事項説明書は仲介手数料の為の義務的なものですが、デューデリジェンスは物件調査そのものです。調査項目には・法的調査・物的調査・経済的調査の3つの大項目があり、リスクマネジメントも含めボリュームも比較にならないほど多い。
 
 今回の研究報告では日本の今おかれている厳しい経済情勢下、どのような不動産に投資し、どのように不動産管理するのがよろしいのかを実務経験を踏まえ報告させて頂きます。


どのような不動産に投資するのがよろしいのか?

 不動産投資成功のカギは、物件の価値を正しく判断し、リスクを最小限に抑えることです。不動産は4極化していく傾向にある中、値上がりする物件、大幅な値上がりは見込めないが現状の価格を維持していく物件、値下がりする物件、買手不在で値段が付かない物件等、この4カテゴリーのどこに入るのか、充分に検討する必要があります。更に不動産投資には優先順位付けと総合判断が必要となります。優先順位は、買主の事情によって異なります。例えば、人気エリアの物件であれば値下がり幅が少ないために将来の資産価値が期待できますし、路線価と実勢価格の差が大きい場所の物件は相続税対策としての効果が高いと言えます。大切な事は、こうした対象不動産の特性を丁寧に調査・分析して総合的に 判断することが大切です。
 
 投資用マンションの場合、定年までに完済できるローンを組むことで、定年後には家賃収入を個人年金替りとして利用できローン返済中も、団体信用生命保険に加入されれば、万一の時でもご家族に家賃収入を残すことが出来ると提案されております。鵜呑みには出来ませんが不動産投資の場合、ハイリスクハイリターンの商業系物件等よりも投資用マンション等ローリスクローリターンでも堅実性のある居住用物件等を検討する方がよろしいでしょう。
<居住用物件>
 国土交通省の推計によると約528万戸のマンションにおよそ1300万人が居住しており、大都市部を中心に毎年およそ20万戸のペースでマンションの供給が続いているようです。マンション居住者の2人に1人が現在の住居を終の住み家にしたいと考えており、四半世紀前と比べてその数が30ポイント近く上昇していることからも新築・中古を問わず居住用マンション投資物件に焦点を絞るのがもっとも無難であると考察出来ます。但し、供給過剰や家賃設定ミスマッチによる空室率も全国平均30%を超える増大傾向にある中、入居率90%以上を確保出来る優良投資物件に限ります。
 
 国土交通省が高齢者増加に伴い福祉施設で対応しきれない事態に備え、介護や安否確認等のサービス付き高齢者向け賃貸住宅を大幅に整備する方針を固める中、良質な住宅に国が「お墨付き」を与え融資や補助で建設を後押しする国の高齢者専用住宅の整備を急ぐ政策を活用した投資も有効かもしれません。一方、国土交通省は、高齢者が保有する土地や建物などの不動産を有効活用した開発事業の制度設計を始める中、再開発に伴う財産税の増収部分を償還財源とした債券を発行して資金調達する「TIF制度」等も検討してみる価値はあるでしょう。手付かず状態の土地や建物の有効活用に拍車がかかり健全なものへの投資は検討してみましょう。
 
 ヴィンテージマンションとは、名作やかつての高級マンションなど経年とともによりその魅力を増し味わい落ち着きあるマンションのことです。欧米の場合、マンションは「永遠の資産」という発想が前提にあり、パリ、ロンドン、ニューヨークなどでは50年前に建ったマンションが今でも高い値段で売買されています。同じ地域でも新築マンションのほうが高いとは限らない。欧米のマンションは室内を大改装するのが当たり前で外観は古くても部屋の中は非常にモダンでピカピカになっています。一般的には、築年数と共に資産価値(物件価格)は下がるのが相場ですが、このように古くなっても価格が下がりにくい物件があるのも事実です。通常の維持管理だけで100年以上住み続けることができる耐久性を追及した鉄筋コンクリート構造躯体の物件を軸に検討してみましょう。
 
 ワンルームマンションとして最適立地で3階建てまでの低層物件の場合、その構造は鉄筋コンクリート造でも壁式構造のものを検討してみましょう。壁式構造は地震力を剛性の高い壁で受け止める構造となっているため、ラーメン構造に比して堅固となり遮音性能等も優れます。<総合的建物診断に合格した再生可能物件>
 もやはスクラップ&ビルドの時代ではありません。既存の建物を用途等も見直し改修して有効活用出来る物件を検討してみましょう。例えば、耐震補強工事など施工することによりPML(Probable Maximum Loss※予想最大損害率)を下げて、地震保険料を大幅低減することが可能な物件や、建築基準法の改正により容積率の対象から外してもよいマンションの格を表すエントランスホールを増築リフォームすることが可能な物件も検討してみましょう。
 
 中古でリフォーム・リノベーションに適したマンションとは、建物構造がラーメン構造の物件で室内(専有部分)のほとんどの壁を取り外し、自由に空間を作ることが出来ます。都市部には、市場やニーズの変化に伴う収益悪化・債務処理・自社ビル処分などの理由から売却の必要に迫られている中古事業用ビルが大量に存在します。これらの低収益・未収益の物件を市場や立地お客様ニーズ等を考慮しながら、コンバージョン(用途変更)を含めた収益性の高いビルに再生可能な物件も検討してみましょう。
 
 マンションを購入する場合、将来に間仕切りを変更できるか否かまでも調査する必要があります。RC造の場合、壁が構造壁か間仕切り壁か?S造の場合、壁・天井にブレスがあるか否か?木造の場合、壁に筋かいがあるか否か?特に中古の場合、施工図・設備配管図などは必ず入手しましょう。何故ならガス漏れなどあった場合、配管図がないともれているガス管が見つかるまで床をめくり最悪システムキッチンまで分解しなければならず膨大な費用が発生する場合があります。総合的な建物診断における建物の構造、耐震性、耐久性、維持管理費用等履歴などは勿論、建物設備構造上の汎用性、拡張性、転用可能性等も合格した物件を軸に検討してみましょう。又、国土交通大臣が指定した第三者機関が、住宅の設計段階と完成段階で共通の基準で客観的に評価を行い、「設計住宅性能評価書」と「建設住宅性能評価書」を交付する住宅性能表示制度に基づき性能評価の高い物件を軸に検討してみましょう。 天災人災など万一のリスクに腹をくくりさえすれば、不動産投資の右に出る投資はないでしょう。玉石混淆の中、いかに磨けば磨くほど輝いてくれる玉を見つけるかが鍵です。何時の世にもキャピタルゲインを目論む投機的な投資案件は要注意です。長期保有・安定収益を目指しましょう。株券は最悪紙切れになりますが、不動産は有効に活用・管理しないと負の資産になってしまうことを充分に踏まえた上で成長力のある地域における競争力のある物件に投資しましょう。あくまで低リスク安定リターンを基本としましょう。


どのように不動産管理するのがよろしいのか?

 マンションであれば専有面積での平米当たりの管理費単価を分析の上、トータル的な管理費節減を常に検討することが重要です。不動産管理会社に一括業務委託するのではなく入居者管理業務、日常定期清掃業務、設備営繕業務、EVなど設備の保守点検業務に関し得意分野に応じた管理会社と分割契約する方法もあります。経費のかからない管理の知恵を数多く実践することが大切です。現在の管理経費の大幅削減も夢ではありません。
※管理の知恵 実例
例えば鍵が鍵穴に入りにくくなたっり、入らなくなったりした場合、大騒ぎして鍵屋を呼ぶ前に、鉛筆の芯を5~6個折って金槌でつぶしパウダー状にし、鍵によくまぶして再度鍵穴に入れてみましょう。(ペンチなど利用して根本まで入れてみる)すると驚くくらいスムーズに入り開閉出来るようになります。鍵穴の汚れを手品のように落としてくれます。それでもダメなら鍵屋さんのお世話になりましょう。間違ってもCRC等の潤滑剤を注入してはいけません。内部の埃が練られて小さい内部のピンの動きが悪くなり鍵が開きにくくなります。 鉛筆はB系(6B)が最適です。

 省エネ診断5段階により管理光熱費を削減しましょう。①図面チェック(竣工図・完成図により空調・照明・自動制御設備など設備仕様を確認)②データ確認(帳票類・業務日誌・環境測定データなどからエネルギー使用状況を確認)③ウォークスルー(環境を確認しながら実際の設備使用状況を確認)④省エネ検証(図面確認・現場ウォークスルーの結果から、建物に最適な省エネ手法およびエネルギー削減量、原油・CO2削 減量などを算出)⑤省エネ提案(具体的な省エネ提案を実施)
 分譲マンションの維持管理は、清掃や設備点検など全てを管理会社に任せる全面委託が主流です。その一方、管理会社を介さず、区分所有者による管理組合が直接、専門業者と契約すれば、手間はかかるものの節約ができます。管理費を半減し、将来の大規模修繕の経費にめどを付けた事例もあります。管理組合に積極的に参加し提言しましょう。
 
 利益が計上されている事業主であれば、修繕のために支出した金額は、できるだけ修繕費として経費計上した方が利益を圧縮できます。その結果、法人税等の圧縮も可能です。但し、資本的支出と判断された修繕費は、減価償却資産として資産計上を行う必要があります。修繕費と資本的支出の区分が不明確な部分もありますのでチェックシートなどで確認の上、間違えて修繕費を資本的支出に計上しないようにしましょう。 
 修繕積立金の目安に関しては国土交通省が公表しておりますマンション修繕積立金ガイドラインにおける平米単価を参考にしましょう。高い安いは別としても参考数値として把握し将来おとずれる大規模修繕計画のビジョンを立てることが大切です。
 管理費の目安に関しては不動産経済研究所等の調査による都道府県別マンションの平米管理費単価データを参考にしましょう。事業主はそのデータに基づき管理の質を落さないように常に管理費削減の努力をしなければなりません。
 駐輪場管理で問題のあるマンションなどは、自転車シェアリングシステムというものを一度検討してみましょう。放置自転車を整理・処分してもらっても駐輪場が不足する場合、上下二段式かスライド式ラックなどを検討しましょう。駐輪場不足でどうしようもないマンションは、自転車の稼働率はそもそも思ったほど高くないので、5戸に1台ぐらいの共用自転車を購入して設置することも総合的に検討してみましょう。
 大規模修繕予算が不足する場合、例えば玄関ドアをリース方式で交換することも検討しましょう。他の共有部と並行した改修工事も可能で、玄関ドアはリース期間終了後に所有者に無償譲渡されます。
 
 入居率向上の為の入居者募集管理に関し、よい業者さんは入居者の立場に立って賃貸物件のリフォーム美装など細かいことに関して不備を隠さず無理のない範囲で指摘してくれます。又、家賃設定に関し、需要と供給の分岐点をみごとにアドバイスしてくれます。レインズやWebサイトに登録しただけでなにも動いてくれない専属専任媒介契約に胡坐をかく業者さんには注意しましょう。広告宣伝費は手厚く用意し機動力のあるよい業者さん数社と永いお付き合いをすることがよろしいかと思います。但し、自ら家賃分析を実施しながらも地元賃貸不動産業者とはインターネットで常にタイムリーな情報交換を続けることが大切です。更に京都市が予算化した「地域連携型空き家流通促進事業」等の新たな空家流通システムなども勉強の上、出来る部分は実践することも大切かもしれません。
 
 入居者が好みや必要に応じて内装などを自費で変更できるカスタマイズ賃貸住宅管理は個性的な部屋に住みたい入居者と、リフォーム費用を節約したい事業主側の双方にメリットがあります。更に賃貸マンションの借主が好みに応じて間取りや内装材を変更できるようにするスケルトン賃貸の動きも出てきております。入居者のニーズに合わせ臨機応変に対応することも必要かもしれません。

 入居者の孤独死を防止する為、行政や警察、社会福祉協議会などでつくる連絡会議は問題の検証や連携・支援体制について検討しております。事業主は、その流れを充分に勉強・把握し入居者に優しい賃貸管理体制を地域ベースで構築しなければなりません。

テーマ : 不動産投資 - ジャンル : 株式・投資・マネー

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